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2016年9月21日

「ざわめく、きらめき、あいちのアート」シンポジウムを開催しました。

9月18日、岡崎市内のギャラリー葵丘で「ざわめく、きらめき、あいちのアート」シンポジウム「アート活動は福祉をどう変えたか」を開催しました。

 

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講師のやまなみ工房の山下完和さんは、「みなさん、今日はざわめきましょう」と、この日も、奇抜なファッションで登場。

 

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山下さんのお話は、10人のころぼっくるの妖精と「しなさい怪獣」の物語で始まりました。やまなみ工房で生まれた絵画に、山下さんの文章を添えた絵本で、いつも、「○○しなさい」とばかり言う「しなさい怪獣」が、ころぼっくるの心に触れて、「してもいいよ怪獣」になるお話です。そう、「しなさい怪獣」は以前の山下さん、ころぼっくるは、やまなみ工房のグループの名前なのです。

 

そして、山下さんのお話の中心は、30年近くに及ぶやまなみ工房での取組。様々なエピソードを交えながらお話いただきました。やまなみ工房の作品は、国内はもとより海外でも高く評価され、名だたる美術館でも展示されていますが、山下さんは、「自分には、彼らの作品のアートの価値はわからない。評価される作品を生み出すことではなく、ただ、彼らが喜びを感じているか、どうしたら幸せを感じられるか、それだけを考えている」ということを繰り返し強調されていました。

 

お話とともに、紹介されるやまなみ工房のみなさんの写真は、笑顔はもちろん、はにかんだ表情、茶目っ気たっぷりの表情、ただ真剣に粘土に向かう表情…、どれもとてもいい表情で、そのことが、何よりも山下さんのお話を裏付けているように感じられました。

 

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シンポジウムの後半は、NPO法人ポパイの山口未樹さんとの対談。山口さんからの質問というかたちで、やまなみ工房の秘密にさらに迫ります。福祉関係者や保護者の方など、会場からの質問も相次いで、あっという間の2時間半となりました。

 

山下さん、山口さん、そして会場にお越しいただいたみなさん。どうもありがとうございました。やまなみ工房のアーティストの作品は、12月の全国障害者芸術・文化祭でも展示予定です。お楽しみに!

 

(Y.S)